結婚欲満々の麻美は、そこそこモテる人生を送ってきた。
しかしエリート社員との婚約破棄、さらにはハリウッドスター似の男による結婚詐欺に遭い、未婚のまま三十路を迎える。
仕事も失い、意気消沈の麻美は、親戚の葬式で母の又従姉妹・漆原克子と出会う。
彼女が経営する結婚相談所「真婚」でのアルバイトの話を持ちかけられた麻美は、オフィスを見に行くことに。
そこで目にしたのは、一癖ありそうなスタッフたちと、出入りのイケメン電器屋・緑川だった。
迷った末、麻美は「真婚」で働き始めるが、やってくる会員は、性格に難を抱えた“結婚不可人種”ばかり。
他人の婚活を間近で見るうちに、麻美の結婚観にも変化が訪れ―。
結婚を考えるすべての人にエールをおくる渾身の長編小説!
真婚。それは、真実のよき結婚に、真剣にあなたを導く、真心のパートナー。
広島県生まれ。アメリカの女性作家アン・タイラーに触発されて小説を書き始める。
1999年、「素晴らしい一日」でオール讀物新人賞を受賞。
著書に『パートタイム・パートナー』『グッドラックららばい』『くうねるところすむところ』『神様のすること』
『しょうがない人』『こんなわたしで、ごめんなさい』『レッツゴー・ばーさん!』など多数。