

ええもんには、底力があるんや。品物も、人も底力や! 13歳の春、丁稚奉公先の薬店で洋酒と出会い、その美しい色に魅了された信治郎。
大阪船場商人の魂を叩きこまれる日々、初めての東京見物、外国人居留地での交流、神戸港から横浜・小樽への船旅……。
様々な経験を経て、信治郎は20歳の若さで鳥井商店を開業。葡萄酒の製造販売に情熱を注ぎ、 やがて日本初の国産ウイスキー造りに乗り出す――。
明治大正昭和を駆け抜けたサントリー創業者の人生と、その熱き思いを描く物語。