『むかでろりん』遠藤徹
定価:1,700円(本体)+税 11月26日発売
装画、題字は寺田克也氏に、装幀は葛西恵氏にお願いしました。でろでろとした本になりました。内容について、柳下毅一郎氏が以下のように紹介して下さいました。
――遠藤徹はつねに理性を超えた世界を求めている。日本ホラー小説大賞を受賞した『姉飼』からはじまり、つねに理性から出発して始原の動物的世界に向かって進んでゆく。
「むかでろりん」の結節器の仕組みはデヴィッド・クローネンバーグ監督の『イグジステンズ』を思い起こさせる。遠藤徹もまたぬるぬるぐちょぐちょを愛するクローネンバーグ主義者であろう。「グロテスクだけど気持ちいい」のではなく、「グロテスクだからこそ気持ちいい」、それがクローネンバーグ主義である。
グロテスクでエロチックで気持ちいい。式貴士が試みてたどりつかなかった世界に到達できるのは、でろでろしゅーしゅーの語感だけなのである。――
柳下毅一郎
(『青春と読書』12月号「グロテスクだから気持ちいい」より抜粋)
(編集T)