『雪』高橋治
定価:1,200円(本体)+税 11月5日発売
恋愛小説の傑作『風の盆恋歌』の著者がおくるスリリングな恋愛小説です。
2月1日、フライト・アテンダントの浜中結花は、
12時20分成田発のアムステルダム行き823便に乗務する予定だった。
ところが前夜からの雪で首都圏の交通網は麻痺状態。
横浜郊外に住む結花はタクシーで成田空港に向うが
折からの大雪で車は遅々として進まない。
このままではフライトできないのではないか。
結花は内心、気が気ではなかった。
彼の地で恋人と会う約束をしていたのだ。
結花の揺れ動く心情と、刻々変化する状況に翻弄される機長をはじめとする
乗務員たちの思いが交錯し、徐々に緊迫感が高まっていく。
果たして結花は恋人と会うことができるのか・・・・・。
高橋さんが青年時代を過ごした北陸・金沢での冬、
今年創立20周年を迎えた白山麓僻村塾のために
何度も足を運んでいる白峰の経験が、さまざまな雪の形をとらえている。
結花が言う「暖かい雪もある・・・」と。
(編集Y)