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担当編集のテマエミソ新刊案内

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秘密への跳躍

  • 紙の本

『秘密への跳躍』赤川次郎

定価:1,100円(本体)+税 9月25日発売

著作は500冊超え、国民的作家の赤川先生。
〈三毛猫ホームズ〉〈三姉妹探偵団〉など数々の人気シリーズを生み出してきた先生ですが、その最新シリーズが、この〈怪異名所巡り〉です。
「霊感バスガイド事件簿」として、菊川怜さん主演でドラマ化もされました。

主人公は、大手バス会社をリストラされ、弱小〈すずめ〉バスに再就職した町田藍。
なんと彼女は、「幽霊と話ができる」という能力の持ち主なのです!
社運をかけた〈幽霊体験ツアー〉が大当たりとなり、第5弾となるこの本では、常連客も活躍します。

そして、毎度の幽霊事件の裏に浮かび上がるのは、現代に生きる人々の心の闇……。
ファンタジックな設定や、趣向を凝らした〈すずめ〉バスの仰天ツアーを楽しみながら、ふと世相に思いを馳せてしまう。そんな、懐の深い作品です。


ところで、わたくし編集Nは、今年のゴールデンウィークに「赤川先生と行くヨーロッパ旅行」に参加しました。
ポーランド、チェコ、オーストリアを巡る旅でした。
移動手段は……そう、ツアーバスです!

――〈すずめ〉バスのような怪異現象が起きたらどうしよう?

ひそかにドキドキしながらの旅でした。
残念ながら幽霊には出会えませんでしたが、チェコで面白い教会へ行きました。
コストニツェ、日本語では「墓地教会」と呼ばれる教会で、約8万体の人骨で内部が装飾されているのです。
見渡すかぎり骨、骨、骨……という凄まじい景色。
そこで、同行の編集者がふとつぶやきました。

――これまで先生の作品のなかで死んだ人の骨、集めたらこれ位になるかも。

500冊を超える作品を生み出すということのすごさを、視覚的に感じた瞬間でした。
本作『秘密への跳躍』の誕生によって、また少し、教会の骨が増えているかもしれません。
(編集N)


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