『恋する絵画』著者:赤川次郎
定価:1,200円(本体)+税 8月5日発売
都内なら浅草や東京タワーや六本木ヒルズ、郊外なら食いだおれや果物狩りツアーなど、国内外から多くの観光客を集める、〈はとバス〉。最近では、東京スカイツリーを眺めるツアーが人気だそうです。
本作は、そんな〈はとバス〉……ではなくて、弱小旅行会社〈すずめバス〉の名物バスガイド・町田藍が活躍する、シリーズ最新作。藍は幽霊と話ができるので、ワンマン社長の筒見は「困ったときの幽霊頼み」状態。ユニークな〈幽霊見学ツアー〉を次々に考案します。中には、〈幽霊と踊ろう! 霊界盆踊りツアー〉なんてとんでもない企画も……。
シリーズも第6巻となり、藍は今や週刊誌にも載る有名人。おかげで、バスガイドの仕事以外でも幽霊にまつわる相談者がやってくるしまつ。こんなに引っ張りだこじゃあ恋する暇もないんじゃないかしら……と、藍の年齢(20代後半)に近づいてきた編集Nとしては、余計な心配をしてしまいます。いつも元気なアネゴ肌の彼女ですが、乙女ちっくな面もあるのですよ……という思いをこめて、本作ではイラストご担当の南Q太さんに、「恋する乙女」の藍ちゃんを描いていただきました。
藍と〈すずめバス〉面々の痛快な活躍ぶりを、どうぞお楽しみください。
(編集N)