『緋の天空』著者:葉室麟
定価:1,600円(本体)+税 8月26日発売
この物語の主人公、光明皇后は大宝元年(701年)に朝廷随一の権力者であった藤原不比等の娘として生を享けました。幼名は安宿媛。幼い頃より利発で美しかった少女は、首皇子(のちの聖武天皇)や膳夫(長屋王の子)、弓削清人らと出会い、心を通
わせていきます。
やがて父・不比等から「闇を払う光となれ」と光明子という名前を授けられた少女は、首皇子の妃に。「この世を鎮め、穏やかならしめるのは女人の力」であり、その務めを果たすようにという母の教えを胸に、歩もうとしますが……。
権力をめぐる策謀や戦い、追い討ちをかけるかのような天変地異や流行病。女人として、母として、皇后として、自らはどのように歩むべきなのか。幾多の困難を乗り越えながら、国を照らし続けようとした光明の生涯をめぐる、渾身の歴史長編がここに誕生しました。
著者の葉室さんは、「この国を造った〈女帝の世紀〉を知ってもらいたい」そして「光明皇后が追い求めた夢は何なのかをずっと考えてきました」というメッセージを寄せてくださいました。
ぜひご一読ください。
(担当I・H)