『桃のひこばえ 御薬園同心 水上草介』著者:梶よう子
定価:1,700円(本体)+税 9月26日発売
小石川御薬園につとめる、のんびり屋の同心・水上草介が草花の知識を生かしながら、人々が抱える悩みを優しくそっと解きほぐす――。シリーズ第一作『柿のへた』が評判を呼んだ「御薬園同心」シリーズの第二作が登場です!
養生所を訪れる人々や町の人の心身の悩みを解決してきた草介でしたが、ある時、御薬園を預かる芥川家のお転婆娘・千歳さんに縁談が持ち上がります。これまではお転婆な千歳さんに振り回されてばかりだった草介ですが、千歳さんが他所へ行ってしまうという段になり、ようやく自分自身の本当の心に気づきます。そして、意を決してある行動に出るのですが――。養生所につとめる蘭方医の河島、新たに御薬園に加わった見習い同心で堅物の吉沢ら脇役たちも個性豊かに、くすりと可笑しく、温かな物語が広がります。
『柿のへた』では、書評家の北上次郎さんが、小説すばる2011年9月号で「楽しくて、愛しくて、もっと読みたい。(中略)今が読み始めるチャンスだ」と評してくださいました。そして今回は、女優・脚本家・作家の中江有里さんが「さわやかな風が吹いてくるような読後感に包まれました」と絶賛の言葉を寄せてくださいました。
一話ごとの読みきり連作短編ですので、『桃のひこばえ』からお読みいただいても、『柿のへた』を先にお読みいただいても、どちらでも楽しんでいただけます。ぜひお手にとってください。
(担当I・H)