『いのちの姿』著者:宮本輝
定価:1,200円(本体)+税 12月5日発売
作家・宮本輝さんのエッセイ集『いのちの姿』が刊行されました。
著者が人生の折々に巡り合った忘れ得ぬ人々の面影が、円熟した筆致で描かれています。
いままで語られることの無かった異父兄との邂逅を描く「兄」、シルクロードへの旅にまつわる回想「星雲」、小説『優駿』執筆当時の不思議な経験を描く「殺し馬券」、ある老人の死に黙考する「消滅せず」など、滋味あふれる全14編です。
あとがきに、「私はある時期からエッセイを書くことをやめていた。懇意な編集者の熱心な依頼であっても、平謝りしてお断りさせていただいてきた。小説に専念したかったからだ」との宮本さんの言葉があります。そんな著者が今回あえて筆を執り、満を持して書かれた、大人のための随筆です。
人間の『生』の深遠を見つめるような一冊。ぜひ御一読ください。
(編集AT)