『the SIX ザ・シックス』著者:井上夢人
定価:1,600円(本体)+税 3月5日発売
特殊な力を具えた
六人の子供たち
翌日の出来事を予知してしまう少女(「あした絵」)、
悪行を企む者の叫びが聞こえる少年(「鬼の声」)、
昆虫を強く呼び寄せる体質の幼児(「虫あそび」)など、
普通ではない特殊な能力を具えるがために、周囲から気味悪がられ、
疎まれる六人の子供たち。絶望しそうな状況のなか、彼らに関心を示し、
真摯に理解しようとする大人が現れる。
一つひとつの出会いが、子供たちのそれぞれに特異な日常に変化の兆しをもたらして──。
3月5日に発売された井上夢人さんの最新刊『the SIX ザ・シックス』は、
全六話からなる、井上さんが得意とされる超能力ものの連作短篇集です。
ところが、そもそものはじまりは意外にも全く別のところにあったのだとか……。
刊行にあたって、じっくりとお話をうかがいました。
物語の魔術師、井上夢人、待望の新作!
井上さんがどのようなことを考えて、このお話を作ったのか、
著者自身の口から語っていただきます。
(このインタビューは「青春と読書」3月号に掲載されているものです)
差別や迫害がダイレクトに出やすい
子供のほうが、書きたいことが伝わる
戦争や殺し合いにならないための
仕組みを書けないものだろうか
岡嶋二人の頃に書けなかったものを
一人になって沢山書くようになった
聞き手・構成=千街晶之/撮影=chihiro.
いのうえ・ゆめひと 作家。1950年福岡県生まれ。徳山諄一氏と岡嶋二人を結成し、82年『焦茶色のパステル』で第28回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。89年にコンビを解散してソロとなり、92年『ダレカガナカニイル…』を発表。著書に『チョコレートゲーム』(日本推理作家協会賞)『99%の誘拐』(吉川英治文学新人賞)『the TEAM ザ・チーム』等。