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担当編集のテマエミソ新刊案内

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解

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『解』著者:堂場瞬一

定価:1,700円(本体)+税 8月24日発売

 平成が始まった日、阪神・淡路大震災が発生した日、ウィンドウズ95が発売された日、地下鉄サリン事件が起きた日、東日本大震災が起きた日――あなたはどこで、何をしていましたか? その日に起きた出来事は、あなたの人生にどんな影響を与えていますか?

 本書は、平成元年に社会に羽ばたいた二人の男――大江と鷹西についての物語です。大江は政治家となって国を変えていくことを、鷹西は小説家となることを志し、夢を語り合ってきた親友でした。そんな二人が紆余曲折を経ながら夢を掴んでいく道のりと、実際に日本社会を揺るがした様々な事件事故を織り交ぜながら、物語はやがて、私たちが今生きている「平成」という時代を照射していきます。そこに浮かびあがるのは、時代の実像であると同時に、大江と鷹西の間に横たわる、ある封印された殺人事件の記憶でした……。
 政治、経済、教育、通信、人とのつながり……平成の二十数年によって、社会は大きくその様相を変えてきました。確かにあったもの、積み重ねられてきたものが解けて無くなり、社会全体が大きく揺らぎ続けています。先日、堂場さんと打ち合わせでお会いした時に、こんなことをおっしゃっていました。「変化の潮目にいる時に、その時代を切り取って小説として書くのは非常に難しい。けれど、だからこそやりがいがある」と。

 大江と鷹西の物語がどこへたどり着くのか。ネタバレになってしまうので詳しくは伏せますが、東日本大震災が発生した、あの平成二十三年三月十一日が大きな鍵を握っています。そして、読んだ人誰もが自問自答したくなる、衝撃のラストが待ち受けています。あの震災を受けて、当初予定していたラストを大幅に変更。最後まで迷いながら出した堂場さんの「解」とは? ぜひ本書でお確かめください。揺らぐこと必至です。

(担当I)


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