「心温まるお話だった」とか「殺伐とした世相を忘れることができる」とか。

読者のみなさまには「青春と読書」連載の折から
多くの声援をお寄せいただきありがとうございました。

アメリカ小説の研究者である現役大学教授が実作に初挑戦した
「ぼくらの先生はラグビー怪獣」が、このたび単行本となりました。

タイトルは『この風にトライ』。

実はこの作品、原稿段階では小説ではありませんでした。

何度か打合せを重ね、小説の形で連載することになったものです。

著者は相当に苦心されていました。

小学生にラグビーを教えることを夢見て教師となった
元日本学生代表の大男が担任として赴任してきたところから物語は始まります。

この先生、体格だけではなく教えることも破格。

体育はラグビー、国語は詩の朗読ばかり。

そしてクラスにはびこるいじめに真っ正面から挑んでいく。

運動が苦手な主人公の「ぼく」も、
少しずつタッチラグビーが好きになっていく。

少年少女の成長をみずみずしく描いた物語です。

読んで心和んでいただければ幸いです。

（編集ＨＥ）