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担当編集のテマエミソ新刊案内

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マザコン

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『マザコン』角田光代

定価:1,400円(本体)+税 11月5日発売

 直木賞受賞をはさみ、年2作のゆっくりしたペースで書きつがれた8編は、母と娘、母と息子、父と娘、夫と妻、恋人同士・・・それぞれの関係の微妙な変化を描いたものです。この母についての小説を書いていた4年のあいだに、角田光代さんのお母様が病に倒れ入院、一ヶ月半ののちに亡くなられたのでした。一人で看ていた角田さんですが母の死の前と、死のあとで、母に対する考え方や思いといったものも、ずいぶんと変わったといいます。現実の母親というものだけでなく、母という存在一般に対しても、と。そんな思いが込められたこの作品集は、母の自立、娘の自立、息子の自立の物語でもあります。唯一の関係だった母のなかに見知らぬ人を感じたとき、私たちはなにを思うのでしょう。読後、明るさとおかしみのなかに切なさがにじみ、「マザコン」の言葉のイメージが変わるかもしれません。そして誰もがマザコンだ・・・と。
(編集Y)


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