13世紀後半、壱岐島。博多商人の息子・二郎と、貧しい武士と遊女の間に生まれた宋三郎は、遊びにいった無人島の海岸で舟に横たわる少女を発見した。高麗の装束に身を包んだその少女・麗花は政変に巻き込また父と共に日本へ逃れる際、嵐に遭い、たったひとり生き残ったという。絵を愛する二郎、剣の稽古に励む宋三郎、母の形見の唐笛を見事に吹き鳴らす麗花。3人は友情を育むが、「元寇」という巨大な時代の波が押し寄せてくる。