【新連載】
新庄耕「地面師たちⅡ ファイナル・ベッツ」
戦慄の組織的計画で市場価格100億の不動産詐欺を為し遂げた、伝説の地面師・ハリソン山中が帰ってきた! 新たな「標的」は海を越えてアジア、そして世界へ――

【新章スタート】
佐藤賢一「ヒトラー 第二部」
歓声と興奮の中、狂気の時代へ突き進む人々を克明に描く問題作、新章スタート。プロパガンダの怪物・ゲッペルスが、動き出す。

【新作読切】
町田そのこ「春告草が芽吹くとき」
人気作家になった幼馴染は、派手な女性関係でテレビを騒がせている。「ぼくたち、まもりあおうね」――二十数年前、彼はわたしにそう言った。同窓会の帰り道、花の香りに交じって、過去の記憶がよみがえる。

【新作読切】
結城真一郎「転んでもただでは起きないふわ玉豆苗スープ事件」
ビーバーイーツの配達員で生活費を稼ぐ大学生は、ある日”ゴーストレストラン”での”お使い”を引き受けることになる。それは、彼の生活に紛れ込んだ初めての”事件”で――

【新作読切】
鈴村ふみ「大銀杏がひらくまで」
相撲の世界を瑞々しい筆致で描いた『櫓太鼓がきこえる』で第33回小説すばる新人賞を受賞しデビューした鈴村ふみさん。今作も舞台は同じく角界。力士の髪を結う”床山”を目指すある少年の物語……。

【インタビュー】
『朱色の化身』刊行記念 塩田武士「虚と実の境界に存在する魔力」
緻密な取材と豊かな構想力で話題作を送り出してきた塩田武士さん。デビュー十周年で挑んだ最新作は、『罪の声』を超える圧巻のリアリズム小説となった。多角的な取材から得られた事実をもとに作り上げた物語は、フィクションとノンフィクションの見事な融合を見せている。三年の歳月をかけて生まれた渾身作の裏側を聞いた。

【インタビュー】
『生者のポエトリー』刊行記念 岩井圭也「詩人の初期衝動と小説家の使命感」
本誌に19年から少しずつ書き継がれた短編をまとめた連作短編集『生者のポエトリー』は、現代日本を舞台に、登場人物たちの人生が「詩の朗読」を通して連鎖する群像劇だ。物語の構えは一見すると”小さい”のだが、小説家としての「青春期」の終わりを告げる、飛躍作となっている。創作過程の足跡を辿った。

【新連載エッセイ】
北大路公子「キミコのよろよろ養生日記」

連載小説、インタビュー、エッセイ、書評等、豊富な内容で毎月17日発売予定です。