【特集:AI】

対談/新城カズマ×福岡真之介(弁護士) AI作品の著作権を考える
生成系AIとは何なのか。そしてAIが生み出した作品の権利はどう考えられるのか。
今回のAI特集では、AIと小説の未来を考えてみたいと思います。AIの著作権と倫理について、そしてAIを使用することで“小説/書き手”はどんな可能性を獲得できるのか……。
SF作家の新城カズマさんと、AI法制に詳しい弁護士の福岡真之介さんのご案内で、生成系AIの今とこれからを紹介します。

特別企画/新城カズマ 文章生成系AIの個性を探す
実作講座:ChatGPTを使って小説を書いてみよう
このコーナーでは、今現在の文章生成系AIが、どれだけの可能性を持っているのかを実験してみます。作家がAIと小説を“演奏”した場合、どのような作品が生まれうるのか。そして今あるサービスたちには、 “個性”と呼べるような違いはあるのか。今回利用するのは ChatGPT,Google Bardの二つのサービス。新城カズマさんが与えた最初の一文から、それぞれのサービスに小説を書かせてみました。

読切短編/新川帆立『リケジョ・マリー』
宇宙を望む種子島。清掃員の前に突如現れたのは、フランス貴族の格好をした少女だった……! 機械オート人間・マンとの邂逅を描く、異世界転生×AI小説!

読切短編/猿場つかさ『長い鰭で未来へと泳ぐ』
世話役ヒューマノイド、イチは、亡くなった陶芸家の言葉に従い、骨壺を焼く。土と炎だけが知る世界にAIが臨む、陶芸×AI小説。

【3号連続企画:ドラマ「ハヤブサ消防団」放送記念特集 第1弾】
インタビュー/池井戸潤「小説にも映像にも、完璧は存在しない。だから、新しく面白いものが生み出せる」
都会の暮らしに疲れ、豊かな自然に囲まれた山村に移住したミステリー作家が、消防団への入団をきっかけに巻き込まれたのは、のどかな町を揺るがす一大事件。土地に宿る因縁と密かに進行する危機、そのてんまつを人間の運命の不思議さと哀しさを軸に描き出した池井戸潤さん初の”田園ミステリー”『ハヤブサ消防団』(集英社刊)は、昨年9月の刊行以降、その大いなる新鮮さが話題になっています。そして、早くも連続ドラマ化が決定! 7月13日の放送開始を前に、東京都内の撮影スタジオを見学した池井戸さんに、あらためて本作での挑戦とドラマの見どころについて伺いました。

【『プレデター』刊行記念インタビュー】
あさのあつこ「未来デイストピアへの抵抗 巨大な力に飲み込まれないために」
大人も楽しめる成長小説の金字塔「バッテリー」シリーズを始め、魅力的な男たちが人の業と闇と情を照らす「弥勒」シリーズや、思いを残して死んだ人の姿が見えるおいちが活躍する「おいち不思議語り」シリーズなどの時代ミステリー、その他、数多あまたの青春小説やライトSFなどを手がけてきた、あさのあつこさん。最新刊『プレデター』は、ディストピアを背景に、児童人身売買など社会の暗部と闘う人々を描く近未来小説です。意外にも、『小説すばる』誌上での連載は初めてだったとか。作品に込めた思いを伺いました。

【『チンギス紀』連載完結記念&最終17巻「天地」刊行記念対談】
北方謙三×西のぼる(挿絵画家)「言葉と絵、魂の応酬」
約6年に及んだ本誌連載「チンギス紀」を完結させ、単行本最終巻の刊行を控える北方謙三さん。そして、70年代末から挿絵画家の第一人者として、数多の小説挿絵を手掛けてきた西のぼるさん。「チンギス紀」はもとより、過去30年以上にわたって言葉と絵で真剣勝負をしてきたふたりが、石川県白山市にある西さんのアトリエで久々に再会しました。両者が繰り広げた激戦の歴史を辿りながら、そこで得た魂の戦果、そして老境に至って見えてきたものについて、がっぷり四つで語り合います。

【講演録】
夢枕獏、谷口ジローを語る。
2023年5月13日(土)北九州市漫画ミュージアム企画展「描くひと 谷口ジロー展」記念イベント 夢枕模講演会〜谷口ジローを語る~より
世界的にも評価が高い漫画家・故谷口ジローさんの回顧展が全国を巡回し、北九州市漫画ミュージアムで最終開催を迎えた。その最終日の前日、本誌連載「明治大帝の密使」でおなじみの作家・夢枕獏さんが谷口ジローさんの作品と人となりを語る記念講演会が開催された。数々の作品でコンビを組んだ盟友との知られざるエピソードや、名作の誕生秘話を夢枕獏さんが熱く語った。

【特集:『彼女が僕としたセックスは動画の中と完全に同じだった』刊行記念】
対談/山下素童×カツセマサヒコ「コンテンツとして消費される私(?)小説」
山下素童さんは、類まれな筆力とユーモアあふれる風俗レポで注目を集め、テレビ番組「タモリ倶楽部」にも出演したライターでした。そんな山下さんによる、新宿ゴールデン街を舞台にした私小説『彼女が僕としたセックスは動画の中と完全に同じだった』が、7月26日に刊行されます。
刊行を記念して、小説家のカツセマサヒコさんとの対談が実現しました。ディテールの描き方に共通点のあるお二人に、山下さんが店番として働き、作中にも登場するゴールデン街のバー「月に吠える」で、しっぽり語り合っていただきました。

書評/ひらりさ「覚悟あるみっともなさ」

【シリーズ連載】
古内一絵『東京ハイダウェイ ジェリーフィッシュは抗わない』
大きな流れに逆らっても疲弊するだけ――。
揺蕩うように生きてきた光彦が垣間見た、一筋の光明とは。

【シリーズ連載】
結城真一郎『知らぬが仏のワンタンコチュジャンスープ事件』
配達員として店に出入りしてきたギグワーカーたちは、ある失踪事件について、オーナーに疑いの目を向ける。オーナーの示す“答え”とは――。
ゴーストレストランシリーズ、堂々の完結。

【第37回小説すばる新人賞】
募集要項はhttp://syousetsu-subaru.shueisha.co.jp/sinjinsyo/をご覧下さい。ご応募をお待ちしております。

連載小説、インタビュー、対談、エッセイ、書評等、豊富な内容で毎月17日発売予定です。