すばる9月号、好評発売中です!
2023年08月04日更新
新作小説は井上荒野さん、天埜裕文さん、小山内恵美子さんの3本掲載!
李琴峰さんの紀行では、シドニーで開催された世界最大規模のLGBTの祭典の様子が描かれる。
新刊刊行記念の対談には、田中慎弥さん×宇佐見りんさん、高瀬隼子さん×ひらりささん、岩城けいさん×小島慶子さんが登場!
【小説】井上荒野「誰がいちばん」
「私たち」は四十二歳と四十六歳の子どもがいない夫婦。夫はやさしい人だが物足りず、セックスレスだ。でも、それでもかまわない。「私」は地域猫の世話をする「ひだまり会」に入っていて、そこで出会った「鹿谷さん」とセックスしているから……。
【小説】天埜裕文「糸杉」
突然の誘いに困惑しながらもイタリアを旅することになった私。同行者と一緒にO渓谷の糸杉の並木道を歩くなか、ある男の死顔がふと浮かんだ。最後に対面したのは二十年近くまえ。凶報に接してはいないものの、男との交流の日々が蘇り……。
【小説】小山内恵美子「奇妙なふるまい」
夫婦で越してきたマンションは、ベランダから小さな無人駅のホームが見える。よく椅子に座っている白髪の女性が気になり、夫に咎められながらも双眼鏡で観察するうち、彼女が電車に乗るでもなくそこで数時間を過ごしていることに気づき――。
【連載最終回】高橋源一郎「この素晴らしき世界」
――舞台は「闇」でおおわれている。――ある人物が椅子に腰かけ、しゃべり始める。これが始まりなら、次の登場人物が闇から現れ、終わりなら、もう誰も現れない。終わりと始まりは、とてもよく似ているのだ。
【シドニー・マルディグラ紀行】李琴峰「虹に彩られる季節(前編)」
7年ぶりにシドニーを訪れた作家。辛い日々の合間に訪れた前回の訪豪以降の劇的な人生の変化を振り返りながら、かつては6色だったLGBTフラッグが11色になった今回の祭典を支える思想の意義と人間の豊かさを語る。
【刊行記念対談】田中慎弥×宇佐見りん「足掻きながら言葉を紡ぐ」
7月に故郷・下関を舞台した小説『流れる島と海の怪物』を刊行したばかりの田中さん。田中さんの小説が「どストライク」と語る宇佐見さんは、田中さんが才能を絶賛する大注目の作家でもある。初の語らいの行方は?
【刊行記念対談】高瀬隼子×ひらりさ「〈いい子〉の向こう側へ」
芥川賞受賞第一作『いい子のあくび』刊行を記念し、著者の高瀬隼子さんとひらりささんとの対話を収録。正しさ、まっとうさを要請され続ける現代社会で藻掻く私たちの息苦しさを、お二人はどう解釈し物語るのか。
【刊行記念対談】岩城けい×小島慶子「今の自分の居場所を求めて」
先の6月、『Masato』『Matt』に続く三部作の完結編『M』が刊行された。異国で生きながら、自らのアイデンティティを組み直すとは一体どんな営みなのか。エッセイストとして活躍する小島慶子さんと語っていただいた。
【第48回すばる文学賞】
みずみずしく意欲的な力作・秀作をお待ちしています。募集要項は http://subaru.shueisha.co.jp/bungakusho/ をご覧ください!
連載小説、対談、エッセイ、コラム等、豊富な内容で毎月6日発売です。
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村田沙耶香さんの「世界99」が堂々完結。最新刊『グリフィスの傷』刊行記念の千早茜さんと石内都さんの対談も注目!
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千早茜×石内都「傷痕の奥に見えるもの」
千早茜さんが今作の着想源にしたのは、世界的写真家の石内都さんの傷痕をテーマにした作品群。お二人にとっての書くこと、撮ることとは。
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キャント・バイ・ミー・ラブ 東京バンドワゴン
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愛を歌って生きていく。いつにも増して「LOVE」にあふれた大人気シリーズ第19弾!
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グリフィスの傷
千早茜
からだは傷みを忘れない――「傷」をめぐる10の物語を通して「癒える」とは何かを問いかける、切々とした疼きとふくよかな余韻に満ちた短編小説集。