すばる2月号、好評発売中です!
2025年01月06日更新
金原ひとみさん、高山羽根子さんの新連載がスタート!
野間文芸新人賞の候補となって注目の市街地ギャオさんの新作も一挙掲載。
昨年、11月に亡くなられた谷川俊太郎さんの追悼特集も必読です。
【新連載】
金原ひとみ「アディショナルライフ」
制服だけは可愛い中高一貫女子校にゆる受験で入学。友人や先輩との関係性、親、お小遣い……様々な理不尽と憂鬱で生きるも死ぬも同じくらい面倒くさい。そんな日々に風穴を開けたのがチェ・ミンソだった――中学生のリアルな今を描く新連載。
【新連載】
高山羽根子「2022 Twenty twenty two」
嫌な感じが肺の奥から喉にこみあげ、むせて目が覚めると、見知らぬ部屋にいた。不自然な広さの空間に、スチールパイプのベッド。折り込まれたシーツを探ると、「北新宿リネン」の文字が……。記憶の薄れゆく「あの日々」と新宿の街が交差する新連載。
【小説】
市街地ギャオ「君が夢から醒めないように」
同棲をしている悠真と陽翔。ある日、陽翔が「やっぱぼくってひげ濃いやんな?」と尋ねてきた。職場で指摘されたことを気にする様子に、悠真は脱毛の費用を誕プレにすると請け合う。陽翔の悩みがひとつ無くなるならそれでいい。
【特集:追悼 谷川俊太郎 踊る詩人、空へ帰る】
詩世界のみならず日本語やその時代に多大な影響を与えた詩人の谷川さんが昨年亡くなった。作家で詩人の池澤夏樹氏、文芸評論家の尾崎真理子氏、その詩を主にアジアに広く紹介した田原氏、作家の若松英輔氏が大きな存在への思いを寄せた。
対談/池澤夏樹×尾崎真理子「(おおいそぎの)谷川俊太郎総覧」
谷川さんの詩を楽しみ、時には救われ、思索を深めてきた池澤氏と、谷川さんのもとに何度も通い、評論・インタビュー『詩人なんて呼ばれて』を上梓した尾崎氏が語り合う。
詩/池澤夏樹「トロムソ・モンタージュ」
谷川氏の詩について「本気で惚れ込むと詩が書けなくなる(…)危ないんだ」と語っていた池澤氏。今、訃報を受けて谷川氏の『トロムソコラージュ』を読み返し、インスパイアされて詩が生まれた。
エッセイ/田原「出逢い──谷川俊太郎を偲ぶ」
「この世に畏愛の先生が居なくなったという現実はまだ嘘のようで信じたくない」。アジアに谷川さんの詩を広く紹介し、詩の選集も編集した田原氏が、その詩と谷川さん自身との出逢いを語る。
エッセイ/若松英輔「詩人の彼方、彼方の詩人」
谷川俊太郎が経験した「詩の果てしなさ」を想う。わたしたちはもう谷川さんの新しい言葉を読むことはできないが、彼が詩の中にそっと遺した沈黙を感じることはできる。
【リスボン日記】
今福龍太「オ・テージョは小さな希望を囁いた」
大西洋にそそぐ大河オ・テージョ河口に広がる街、リスボン。「カリグラフィー」に魅せられた美術家フェルナンド・レモス、「異名者」の詩人ペソーア……栄光と挫折が打ち重なり、先人たちの想像力が響きあう街を遊歩する。
【エッセイ】
李琴峰「ある転生者の告白」
「明かさなければならないことがある。私は転生者である」。台湾で生まれ、14歳で日本語と出会い、日本語で小説を執筆してとうとう芥川賞も受賞した李氏。今、その創作で日本語と日本文学の可能性を大きく拡げている彼女が、「前世」について告白する。
【対談】
川村湊×中沢けい「津島佑子 旅の素顔と文学」
昨夏、東京大学ヒューマニティーズセンター主催で行われた川村湊氏と中沢けい氏による対談を載録。津島氏と親交の深かった二人が語る彼女の意外な素顔からは、津島文学のエッセンスが浮かび上がる。
【追悼:鈴木道彦】
澤田直「アンガージュマンの実践者」
昨年、フランス文学者の鈴木道彦氏が95歳で亡くなった。プルーストやサルトルの研究で知られる鈴木氏だが、氏には精力を傾けて取り組んでいた社会の問題があった。多大な影響を受けた澤田直氏がその生涯を語る。
【第49回すばる文学賞】
みずみずしく意欲的な力作・秀作をお待ちしています。募集要項は http://subaru.shueisha.co.jp/bungakusho/ をご覧ください!
連載小説、対談、エッセイ、コラム等、豊富な内容で毎月6日発売です。
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