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何個も皿を回してなきゃいけないプレッシャーがある
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白河 燃費が高くてすぐ燃え尽きると思いきや、以外に元気で。でも話が先に戻りますが、このセンター感みたいなのは、やっぱりアラフォー世代特有という感じがするんですよね。アラサーは、結構損をしてきた世代です。「大学生になったら楽しいバブルを謳歌できる!」と思っていたのにバブルも終わっていて、就職するにも社会に出るにもすぐ苦労しましたし。あと、以前に五十代の人にも話を聞いたことがあるのですが、五十代の方は、自分たちが中心だったとあまり思ったことがないんです。

酒井 そうなんですか。わき役なのかな。

白河 もちろん『an・an』とか、文化を担ってきた人達ではあるんですが、わりとそこまでセンター感がない。

酒井 もしかしたら一番大変なのは、アラフィーの方かな。

白河 どうなんでしょうね、アラフィー…。

酒井 『JJ』の読者で一番の最初の世代というのは、40代後半のチコさん(注:モデルの黒田知永子さん)世代なんですか。

白河 もうちょっと前ですね。最初に『an・an』ができて、次に『non-no』ができて、すぐ後に『JJ』ができて、その読者を開拓してきた3社が、次々に五十代向けの女性誌を創刊しました。ところが、アラフィー誌も実際に立ち上げてみると(売れ行きが)結構微妙で、出版社的にはもうちょっと若いほうの購買層を狙いたい。そこで今回、『エクラ』が黒田知永子さんを表紙モデルに迎えて、より若く広い世代の読者を獲得するための方針をばしっと出してきたんじゃないかなと思います。そうすると『JJ』世代という、一番購買意欲が旺盛そうな読者をとれるんですね。ただやっぱりこれからの50代は、その前の世代のように年金とかをもらえる訳ではないので、経済的に言っても幻の購買層という事態に。

酒井 いろいろと期待をかけられている世代なんですよね。

白河 元気は元気なんですけども、軍資金はどこ? みたいなところがあって。アラフィーはやっぱり主婦の人が多いので、収入は夫の稼ぎ次第、みたいなところはありますよね。

酒井 じゃあ、そういう五十代というのは、そもそもセンターになりたいという気持ちもさほどなかったんですか?

白河 自分達がセンターになりたい気持ちよりも、美容のことなんかに関しては、逆に、下の世代の人達の後にくっついていく。

酒井 センターじゃなくても別にそれは当たり前で、不満でもなかったという感覚なんでしょうか?

白河 そうですね。それよりほかのことに注力してきた感じがしますね。

酒井 子育てとか。

白河 あと働いている方で言えば、モーセの十戒のように男社会という荒波を分けて仕事するのに精いっぱい。

酒井 多分、やるべきことが一つあれば、それで安心していられた世代なのかという気が…。

白河 そうですね。

酒井 我々だと、一つだけだと何か、足りない気が。仕事をしているだけじゃだめで、結婚して、子供も産んでなきゃだめ…と、全てを欲しがってしまう。

白河 輝いていなきゃいけないとか。

酒井 そういう、何個も皿を回してなきゃいけないというプレッシャーが(笑)。

白河 たくさん回せば回すほどいいといった強迫観念はありますね。

酒井 そのプレッシャーの背景には、全部ちゃんと回している人がこんなにいますよ、というメッセージを読者に伝え続けてきた女性誌の文化がありますよね。。
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