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アラフォーの理想の結婚
聞き手 私の友人が二人立て続けに、自分よりも七つ八つ年上の女性と結婚したんですけど、楽だって言うんですよね、すごく。

酒井 それはお母さん感覚ということですよね。

聞き手 お母さん感覚なんですかね。「彼女はすごく楽しいものをいっぱい持っているから」と彼らは言っていました。

酒井 昔の男女が逆転したということですよね。

白河 そうですね。

酒井 「彼はいろいろなところに連れていってくれて、おいしいものも知ってるの」と言うのは昔は女だったけれど、今は男。

白河 そうですね、それにすごく似ているかもしれない。だからそれを受け入れられる、逆にそれを楽しみと感じられる男性が出てきているのかな。だからアラフォー世代だと、同世代の男性とものすごくミスマッチで、見合い界でもミスマッチゾーンと呼ばれるくらいうまく組み合わせられないんですけど、逆にワンジェネレーションとか、七つぐらい下の男の人だと、そういうメリットを感じてくれるんですよね。それでアラフォー世代は同世代よりもっと下の人と結婚する人が多いのだと思います。

聞き手 アラフォー世代の男女はミスマッチが起こるとおっしゃっていましたが、原因はなんでしょう。

白河 女性が一時、がーっと進化したからだと思います。文化的につり合わなくなってしまった。

酒井 女だけが経験値を積んでいますからね。男の人が仕事だけ、もしくは趣味の世界だけを広げているときに、女はそれこそ踊ったり、海外旅行に行ったり、お料理習ったり。

白河 皿の数を増やしていった。

酒井 いろんなレストランを知っているし、センスもいい。

白河 やっぱりアラフォー世代の男性は、女性に負ける自分は見たくないし、さらにナイーブな心を育ててきたので、傷つかざるを得ない。だから逆に、圧倒的に男性の年齢が下だと傷つかないですよね。そもそもそれぐらいの世代になると、「女に勝てなくて当たり前」という観念もあるので、最初からあまり傷つかない人も増えている。

酒井 ある程度上下関係がないと、日本の夫婦はうまくいかないような気がしていて。全く対等な関係というのは、やりなれてないからどうやっていいかわからないんだと思いますね。男が上というのが今まで普通だったのが、今の若い世代になると、女が上という場合も出てくる。でも、男女どちらであれ一方が上であれば、それはそれで安定するということだと思うんです。

白河 取材して、多くのキャリア女性から一番支持を集めた結婚は、とある女性の、七つぐらい年下の歌舞伎役者さんとの結婚でした。もちろんお給料とか安い、名題下の…。

酒井 大部屋さんですね。

白河 彼の夢を支えていくことが幸せって言って。多くの女性に、しかも出版社で働いているような人に、この結婚が理想ですって言われていました。

酒井 男性を育てたい、ということですね。

白河 そう、育てたいとか、自分の持っているものをかけられる男性、かけ甲斐のあるような男の人に会いたいみたいな気持ちは一番強い世代かなと思います。

酒井 それは子供の代替物ではないんですか。

白河 子供の代替物というところもちょっとあるのかなと思うんですけど、その二人って、どちらかというと古風な感じで、江戸時代の世話物の夫婦みたいな感じなんですよ、見ていると。奥さんは世話女房で。だからそういうのが幸せって感じられるような最後の女性がアラフォーにいるんじゃないかなという気がするんです。

酒井 きっとそれまでにアラフォーの人は、もういろいろな恋愛をやってきてるので。

白河 そうそう、対等な恋愛はもうだめだとか、いろいろ傷ついて。

酒井 名伯楽みたいになっているんですね。

白河 そうかもしれない。対等な恋愛ができそうなアメリカの男女関係みたいなものに憧れて、同じ職場の人と恋愛して、でも様々なことがあって、最後はそういうところに行き着くのかもしれないですね。
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