内容紹介
- 【上巻】「私たちは、友達じゃない」
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25歳、夏。恋人と出かけたリゾートで、逢衣(あい)は彼の幼なじみと、その彼女・彩夏(さいか)に出逢う。芸能活動をしているという彩夏は、美しい顔に不遜な態度で、不躾な視線を寄越すばかりだったが、四人で行動するうちに打ち解けてゆく。
東京へ帰った後、逢衣は彩夏と急速に親しくなった。やがて恋人との間に結婚の話が出始めるが、ある日とつぜん彩夏から唇を奪われ、「最初からずっと好きだった」と告白される。彼女の肌が、吐息が、唇が、舌が、強烈な引力をもって私を誘う——。
綿矢りさ堂々の新境地! 女性同士の鮮烈なる恋愛小説。
- 【下巻】「どんな場所も、あなたといれば日向だ」
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互いに男の恋人がいるのに、止めようもなく惹かれあう逢衣と彩夏。
女性同士、心と身体のおもむくままに求め合い、二人は一緒に暮らし始めた。芸能活動をしていた彩夏の人気に火が付き、仕事も恋も順調に回り始めた矢先、思わぬ試練が彼女たちを襲う。切ない決断を迫られ、二人が選んだ道は……。今まで裸でいても、私は全然裸じゃなかった。常識も世間体も意識から鮮やかに取り払い、一糸纏わぬ姿で抱き合えば、こんなにも身体が軽い——。
女性同士のひたむきで情熱的な恋を描いた、綿矢りさの衝撃作!
推薦コメント
「こんなに惹きつけあったなら、もうだれにも止められない。正直者たちのヒリヒリする生き方の良さよ!」
「それしかないという言葉が、心の死角を照射する。正しさや潔白さに頼らない独自の結末が、有り難く美しい」