すばる6月号、好評発売中です!
2024年05月02日更新
![すばる2024年6月号](https://www.bungei.shueisha.co.jp/app/uploads/a56427d5d2ba57d38147bb6ce7ffee0f.jpg)
村田沙耶香さんの「世界99」が堂々完結!
階層による社会の分断や女性の生き方をテーマに、ピョコルンという謎の生物に“産む”機能を付加した奇妙な世界が舞台。最後に迎えた結末とは……。
『グリフィスの傷』刊行記念、千早茜さんと石内都さんの対談も注目!
【小説】
二瓶哲也「ふたご理論」
気がついたら病院のベッドにいた。体も言葉もままならない。常盤満策54歳、スーパー勤務、脳梗塞でやむなくリタイア。投げやりな日々に射した光は、かつて端役として映画に出演した思い出と施設の口腔ケア担当者との会話だった……。
【対談】
『グリフィスの傷』刊行記念 千早茜×石内都「傷痕の奥に見えるもの」
「傷」をめぐる最新短編集が刊行されたばかりの千早茜氏。その着想源となった『Scars』などの作品を撮った写真家・石内都氏。これまでも親交を深めてきた二人が、「傷」の魅力、創作と人生について語る。
【新連載】
安藤礼二「黄金の道」
幸せが極まる国・極楽、黄金の国への往生。このヴィジョンは熱烈に信仰され極東の国・日本にも根付いたが、この地に自生したのではなく、世界の「西」の果てから「東」の果てに伝えられたものだった。その「道」を辿る壮大な試みが始まる。
【新連載】
小森陽一×成田龍一「大江健三郎を読む──文学と歴史の複眼的視点から」
この春、日本は米国との関係を結び直し、さらに軍事へ加担する道を選んだ。「戦後」と向き合ってきた大江文学を、かつては切り離して考えることが常識だった「文学」と「歴史」を融合した観点から読む。
【ロングエッセイ】
森田真生「再生する庭」
水上文「狭間の沈黙」
【論考】
今福龍太「「映画」を閉じて――ビクトル・エリセ「最期」の映画」
ビクトル•エリセ監督31年ぶりの長編映画『瞳をとじて』。その映像体験は、「映画(シネマ)」と呼ばれる芸術形式そのものをめぐる思索の旅だった。『ミツバチのささやき』『エル・スール』から延長線を引き、作品の重層性に迫る。
【第九回渡辺淳一文学賞発表】
受賞作 塩田武士『存在のすべてを』
受賞のことば、選考委員の浅田次郎氏、小池真理子氏、髙樹のぶ子氏、宮本輝氏の選評を掲載。
【第三十九回詩歌文学館賞発表】
受賞作 詩部門 松岡政則『ぢべたくちべた』
短歌部門三井ゆき『水平線』
俳句部門・正木ゆう子『玉響(たまゆら)』
受賞のことば、選評、受賞作抄録掲載。
【連載最終回】
村田沙耶香「世界99」
これから年に一度行われるこの「儀式」は、記憶奉納祭と呼ばれるらしい。自分の記憶を奉納し、まっさらになる「儀式」。終わりが見えないほどに並ぶ手術台の一つに横たわり、空子はピョコルンになる前の、人間としての最後の時間を過ごしていた。
【第49回すばる文学賞】
みずみずしく意欲的な力作・秀作をお待ちしています。募集要項は http://subaru.shueisha.co.jp/bungakusho/ をご覧ください!
連載小説、対談、エッセイ、コラム等、豊富な内容で毎月6日発売です。
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