担当編集より

「カルヴィーノやフィリップ・K・ディックを思わせる」
──ジョナサン・キャロル(作家)

小さな縁結びから、敵同士までの和解まで。指令に基づき、人々に偶然の出来事をあくまでも自然に起こるよう暗躍する秘密の存在──それが“偶然仕掛け人”。
新米偶然仕掛け人のガイは、同期のエミリー、エリックとともに日々偶然を仕掛ける業務を淡々とこなしていた。しかし、ある日なんとも困惑する指令が届く……。

たまたまコーヒーをこぼしてしまったり、道端で知り合いにばったり出くわしたり。そうした偶然が、もしホンモノではなかったとしたら、あなたはどうしますか。もしも、あのときの出会いが偶然じゃなかったら? もしも誰かが自分の人生を操っていたとしたら?
本書はそんな“もしも”を小説にした、小さな夢想から生まれた、自由意思と人生哲学の物語。人口870万人のイスラエルで4万部を突破した現代ファンタジー作品です。どうぞお楽しみください。(K・S)