

内容紹介
\\ 熱い応援、続々! //
愛さずにはいられない本能を、全肯定してくれた。世界が光に見えた。 ――安藤桃子さん(映画監督)
子を育てることであるよりも、いのちと聖なるものをはぐくむこと、それが「マザリング」だ。
このちからがこれまでも、人間たちを危機の時代から救い出してきた。――若松英輔さん(批評家・随筆家)
弱さの究極へと手を差し延べて、その内側へと踏み入っていくような果敢な営為の先に、軋みをあげるこの世界を癒す鍵がきっとある。――谷崎由依さん(作家・翻訳家)
「母を考えることは、自然と人間の関係を捉え直すことでもある」(本文より)。
産後うつに陥った人、流産を経験した人、産まないと決めた人、養子を迎えた人……。
記録されてこなかった妊娠出産期の経験をすくいあげ、「母」の定義を解体し、いまを生きる人々の声から、ケアをめぐる普遍的思考を紡ぐ。
【目次】
まえがき
第一章 言葉を失った私と、あなたへの私信
第二章 女たちの館の孤独
第三章 少女たちの変身
第四章 無縁としての女性たち
第五章 失われた子どもたち
第六章 母の彼岸性
第七章 脱コルセット
第八章 養子――たくさんの手のなかで
第九章 父から見たマザリング
第十章 虚無としての母
第十一章 私たちの母へ
あとがき
プロフィール
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中村 佑子 (なかむら・ゆうこ)
1977年東京都生まれ。映像作家。慶應義塾大学文学部哲学科卒業。哲学書房にて編集者を経たのち、2005年よりテレビマンユニオンに参加。映画作品に『はじまりの記憶 杉本博司』(2012年)、『あえかなる部屋 内藤礼と、光たち』(2015年)がある。主なテレビ演出作に、「幻の東京計画 ~首都にありえた3つの夢~」(NHK BSプレミアム、2014年)、「地球タクシー レイキャビク編」(NHK BS1、2018年)など。本書が初の著書となる。
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