プロフィール
-
谷崎 由依 (たにざき・ゆい)
1978年福井県生まれ。作家、近畿大学文芸学部准教授。2007年「舞い落ちる村」で第104回文學界新人賞受賞。19年『鏡のなかのアジア』(集英社)で第69回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。小説のほか、英語圏の小説の翻訳を手がけている。著書に『舞い落ちる村』、『囚われの島』、『藁の王』、訳書に、ジェニファー・イーガン『ならずものがやってくる』、コルソン・ホワイトヘッド『地下鉄道』など。
担当編集より
旧弊な実家を離れ、街に出て「少女歌劇」の脚本係へ。一途に生きる少女の姿を描く長編小説『遠の眠りの』。
12月5日に谷崎由依さんの長編小説『遠の眠りの』が発売されました。
昭和初期、貧しい農家に生まれた少女が、人絹工場での下働きを経て、開業したばかりの百貨店付属の「少女歌劇団」で脚本係を務めることになる…というストーリーで、かつて福井市に実在した百貨店に着想を得て書かれた物語です。
家父長制の強く残る時代に自分の手で運命を切り拓いていく、主人公・絵子の姿が心に残ります。
そして、華やかな百貨店のある暮らしから、時代は徐々に戦争へと傾いていき……。
歴史に裏打ちされた物語のダイナミズムを実感できる作品です。
年末年始のひとときに、ぜひご一読ください。
(編集T)
新着コンテンツ
-
インタビュー・対談2024年05月02日インタビュー・対談2024年05月02日
千早茜×石内都「傷痕の奥に見えるもの」
千早茜さんが今作の着想源にしたのは、世界的写真家の石内都さんの傷痕をテーマにした作品群。お二人にとっての書くこと、撮ることとは。
-
お知らせ2024年05月02日お知らせ2024年05月02日
すばる6月号、好評発売中です!
村田沙耶香さんの「世界99」が堂々完結。最新刊『グリフィスの傷』刊行記念の千早茜さんと石内都さんの対談も注目!
-
インタビュー・対談2024年04月26日インタビュー・対談2024年04月26日
千早茜「十人十色の「傷痕」を描いた物語」
短篇ならではの切れ味を持った十篇、それぞれにこめた思いとは。
-
インタビュー・対談2024年04月26日インタビュー・対談2024年04月26日
小路幸也「愛って何だろうね。何歳になってもわからないよ」
大人気シリーズの『東京バンドワゴン』も第十九弾。今回のテーマ「LOVE」を、ホームドラマでどう料理するか。その苦心と覚悟とは。
-
新刊案内2024年04月26日新刊案内2024年04月26日
キャント・バイ・ミー・ラブ 東京バンドワゴン
小路幸也
愛を歌って生きていく。いつにも増して「LOVE」にあふれた大人気シリーズ第19弾!
-
新刊案内2024年04月26日新刊案内2024年04月26日
グリフィスの傷
千早茜
からだは傷みを忘れない――「傷」をめぐる10の物語を通して「癒える」とは何かを問いかける、切々とした疼きとふくよかな余韻に満ちた短編小説集。