担当編集より

「小説すばる」2018年1月号から9月号まで掲載された歴史大作が、ついに3月5日(火)、発売となります。

昭和19年3月、大日本帝国海軍の重巡洋艦「久慈」は、インド洋でイギリス商船「ダートマス号」を撃沈。救助した捕虜を殺害した。
敗戦後、「久慈」艦長であった乾と、「久慈」が所属していた第16戦隊の司令官・五十嵐は、戦犯として起訴される。戦犯弁護人として香港にやってきた若手弁護士の鮫島は、裁判資料を読み込むうちに、この事件の──大日本帝国海軍の──抱える闇に気づいていく。

太平洋戦争中に起きた非道な捕虜殺害事件。
戦後、一人の若き弁護士が見た、驚愕の真実。
法の正義を追い求めた果てには、一体どんな結末が待っているのか。
“勝者なき裁判”を描く、圧巻の歴史小説となっています。
ぜひ、ご一読いただけますと幸いです。

※伊東潤さんのインタビュー記事を3月20日頃掲載予定です。