
内容紹介
読み手の心にすっとしみこむ優しく温かな物語が多くの読者に愛されている瀬尾まいこさん。
そんな瀬尾さんの新たな代表作となる、感動長編が誕生しました。
物語の舞台は老人ホーム・そよかぜ荘。
主人公は29歳の青年・宮路(みやじ)です。
高校時代、バンド活動に没頭して以来、ミュージシャンへの夢を捨てきれず、大学卒業後も親から仕送り(!)を受けながら何者にもなれない日々を過ごしてきました。
そんな彼の人生が、余興の時間に演奏するため訪れた老人ホームで「神様」と出会ったことから動き始めて――。
プロフィール
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瀬尾 まいこ (せお・まいこ)
1974年大阪府生まれ。大谷女子大学国文科卒。
2001年「卵の緒」で坊っちゃん文学賞大賞を受賞し、翌年、同作を表題とする単行本でデビュー。2005年『幸福な食卓』で吉川英治文学新人賞、2008年『戸村飯店 青春100連発』で坪田譲治文学賞、2013年咲くやこの花賞、2019年『そして、バトンは渡された』で第16回本屋大賞を受賞する。
『おしまいのデート』『春、戻る』『ファミリーデイズ』『傑作はまだ』『夜明けのすべて』など著書多数。
【全国の書店員さんからの感想】
一足早く物語を読んでくださった全国の書店員さんからのご感想を一部抜粋し、ご紹介します。
大変お忙しいなか、今作を手に取ってくださり、想いのこもった感想を寄せてくださった書店員の皆様、本当にありがとうございました。
この場を借りて御礼申し上げます。
■ジュンク堂書店名古屋栄店・西田有里さん
奇跡なんて起きないと言うけれど、本当は毎日奇跡が起きているのかもしれないと希望を抱かせてくれる物語です。
■蔦屋書店嘉島店・迫彩子さん
最初のページを読んだだけで、私にも「あ、この本は」と扉をたたく音がしました。
直接人と会う機会が減っている今ですが、人と人が出会う希望を教えてくれる優しい物語でした。
■ダイハン書房本店・山ノ上純さん
どうしようもないダメな奴……と思ったけれど、なかなか素直でかわいい奴やん宮路。
短くてシンプルな物語なのに、いつまでも心に残ってしまうお話でした。
■丸善丸広百貨店東松山店・本郷綾子さん
行き止まりだと思っていた道の先にも扉はあって、その先の世界へと歩いていけるのだと信じさせてくれる物語でした。
■ジュンク堂書店滋賀草津店・山中真理さん
今まで惰性でやり過ごしてきた人生が新しいつながりで動き出す。その瞬間に立ち会えて心が打ち震えた。希望はきっとある。
■水嶋書房くずはモール店・和田章子さん
やさしい文体で、温かい空気が流れる世界。すっと読み終わりました。読後、読んでいた時間の何倍も、心の奥に響き続ける音楽が鳴り止みません。
■明林堂書店大分本店・多田由美子さん
なんて愛に満たされた物語だろう。どうしたらいいかわからなくなったら、少しだけ立ち止まって、目を耳を心を澄ませてみれば何か気がつける。瀬尾まいこさんからのメッセージが込められている感じがしました。
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