担当編集より

恩田陸さんの最新長編『スキマワラシ』が刊行されました。

本作は、古い物に触れると過去が見える能力を持つ男・散多(さんた)と、古道具屋を営む兄・太郎が謎に巻き込まれていく、ファンタジックなミステリ長編。
兄弟が幼いころに亡くなった両親にまつわる謎と、廃ビルで目撃されたという“少女”の都市伝説を軸に物語は進んでいきます。

充実したメインストーリーに絡んで、古い名建築のエピソードや、古物にまつわる怪談、現代アートのフェスティバル、都市の再開発…などなど、恩田さんの作品ならではの多種多様な要素が472ページにギュッ!と詰まっています。

「スキマワラシ」というタイトル通り、座敷わらしにも通じるような不思議な存在が、この作品のそこかしこに現れては消えていきます。
どこか懐かしくて、時折ドキッとするような想像力にあふれた恩田ワールド、ぜひお楽しみください。

編集T

「青春と読書」公式サイト http://seidoku.shueisha.co.jp/ にて、
著者インタビューが掲載されています。合わせてお楽しみください!