小説すばる8月号、好評発売中です!
2024年07月17日更新

【特集:家族のいま/これから】
精神的な結びつき、生活の心地よさ、血のつながり、法的なつながり、経済的なつながり……
誰かが誰かと生きる理由、それは「家族」の数だけある。
令和6年。「家族」はいま、どのように多様化し、どこに向かっているのでしょうか?
物語で、対話で、その姿を映し出します。
読切短編/奥田英朗「娘の離婚」
著者のライフワークである「家」シリーズ、待望の新作!
平凡ながらも幸せな会社員人生を送ってきた佐野孝彦だったが、
還暦を過ぎたある日、娘の不穏な近況を耳にする――。
読切短編/逢崎 遊「ポークと卵とバンズ」
第36回小説すばる新人賞を受賞した逢崎遊による、受賞後第一作が登場。
付き合って三年、琉也が恋人の來海との結婚に踏み切れない理由は……。
読切短編/青波杏「月夜の祈り」
ジュリはサチコの安請け合いに巻き込まれ、台湾を離れ日本の富山県を訪れる。
『日月潭の朱い花』刊行を記念したスピンオフ短編。
読切短編/久永実木彦「屈折する星くずとキーライム・パイ」
18歳になったミユウは、自分の〈因親〉について調べるが……。
資格を持っている者だけが親となれる近未来。
親とはなにかを問いかける、SF家族小説。
読切短編/平戸 萌「檸檬の家」
氷室冴子青春文学賞受賞の新鋭が描く、新しい家族の形。
恋愛に関心を持てないまま三十代を迎えた榛奈は、久々に再会した前職の同僚・竹美と「家探し」を始めるが――。
対談/新川帆立×坂井裕一郎(社会学者)「制度としての「結婚」を考える――いま、そしてこれからの「結婚」の形」
典型的な結婚制度 (法律婚)のほか、事実婚や別居婚など、社会や人々の意識の変化によって結婚を取りまく環境は大きく変わってきている。法律婚も一つの選択肢となっていく時代に、今、「結婚」とはどのような制度なのかを改めて考えてみたい。
法律婚と事実婚について、ご自身が事実婚である新川帆立さんと、日本の婚姻制度の専門家である社会学者の阪井裕一郎さんに対談いただきました。
対談/遠田潤子×野辺陽子(社会学者)「血縁が問いかけるもの」
養子縁組、里親養育、ステップファミリー、第三者の精子・卵子提供による生殖補助医療――。
必ずしも親子に血の繋がりがあることが当たり前ではなくなった一方で、血縁へのこだわりも根強く残る現代社会。デビュー以来、血縁のしがらみや家族の在り方を、ポジティブにもネガティブにも描いてきた作家・遠田潤子さんと、血縁をめぐる人々の意識について研究をおこなう社会学者・野辺陽子さん、小説家と研究者、おふたりそれぞれの立場から、個人や社会にとって、「血縁とは何か」を改めて問い直す対談です。
【スペシャルインタビュー】
間宮改衣「〈語り〉が連れだす、既成概念の〈その先〉へ」
「ここはすべての夜明けまえ』で第11回ハヤカワSFコンテスト特別賞を受賞し鮮烈なデビューを果たした間宮改衣さん。「SF小説でありながら芥川賞作品のよう」「これは絶対AIには生み出せない文学世界」といった熱い賛辞が各方面から相次ぎました。ジャンルの垣根を越え読者を魅了している間宮さんの創作観についてうかがっていきます。
【書評】
海猫沢めろん 増山 実『今夜、喫茶マチカネで』
【書評】
西上心太 野上大樹『ソコレの最終便』
【連載】
新庄 耕「地面師たち アノニマス」 第2回 ユースフル・デイズ
Netflixでのドラマ化を記念したスピンオフ第二弾!
ハリソン山中たちの計画完遂に陰でコミットした天才ハッカー・長井の蒼き日々がよみがえる――。
書評/麻布競馬場 新庄 耕『地面師たち ファイナル・ベッツ』
【インタビュー連載「注目の星」】
『明智恭介の奔走』刊行記念 今村昌弘「“退場者”の底知れぬ魅力」
今村昌弘さんの『屍人荘の殺人』は、二〇一〇年代に発表されたミステリー作家のデビュー作としては最も注目された長篇でした。
同作はその後、剣崎比留子が探偵役を務めるシリーズとして続編が書かれ、映画化も実現しています。一方で小説の前半で探偵役を務めて退場してしまうキャラクター・明智恭介に人気が集まり、再登場を待つファンも現れました。
新作『明智恭介の奔走』は、彼の語られざる過去の事件を描いた、待望の連作短篇集です。
【第38回小説すばる新人賞】
第37回小説すばる新人賞に多数のご応募をいただき、誠にありがとうございました。
次の第38回より、WEB応募のみで作品を募集します。
募集要項はhttp://syousetsu-subaru.shueisha.co.jp/sinjinsyo/をご覧下さい。ご応募をお待ちしております。
連載小説、インタビュー、対談、エッセイ、書評等、豊富な内容で毎月17日発売予定です。
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