綿矢りささんプロデュースの特集「中華(ちゅーか)、今どんな感じ?」。
世界中で大ヒットしている『魔道祖師』(ドラマ「陳情令」の原作)の作者、墨香銅臭さんが綿矢りささんとの語らいで登場! 
『ミシンと金魚』で話題となった永井みみさんのすばる文学賞受賞後第一作となる「ジョニ黒」を一挙掲載!

【小説】永井みみ「ジョニ黒」
父さんがいなくなってから、「俺」は母親をなまえで呼んでいる。日出男は、母・カズ子が連れてきた「犬」だった――。1975年の横浜を舞台に少年のひと夏を描いた、待望のすばる文学賞受賞第一作。

【小説】椎名誠「人間証拠博物館」
地下要塞に潜み、飛び交う情報をかいくぐりながら、逃避行を続ける灰汁とガギ。2000日戦争の遺物を横目に、バディが次に目指すのは、国境を越えた先にある博物館で……。

【特集:中華(ちゅーか)、今どんな感じ?】

華流カルチャーの勢いが止まらない。かねてから中国文化に心惹かれていた綿矢りささん。その理由を探るべく、『魔道祖師』の作者、墨香銅臭さんらと語らい、華流を理解するための論考を依頼、北京を舞台にした小説とエッセイも書き下ろす!

鼎談/墨香銅臭×括号×綿矢りさ「良い物語を創るのに必要なこと」
全世界に人気の中国発の大河幻想小説『魔道祖師』。その作者である墨香銅臭さんと、ラジオドラマを監修する括号さんが、綿矢さんからのラブコールに応えてご登場!

エッセイ/綿矢りさ「激しく脆い魂」
「もう少しだけこの辛い場面を読めば、次はとびきりの甘い休息が待っている」。『魔道祖師』の大ファンでもある綿矢氏が、作者との直接の対話やドラマ『陳情令』などを通じて感じたその魅力について語る。

論考/佐藤信弥「『陳情令』のルーツ――仙侠と武侠、金庸作品との関係、時代背景」
大人気ドラマ『陳情令』の原作『魔道祖師』はどのように生み出されたのか。中国史を専門とする著者が古典や歴史を繙き、金庸の影響など作品の源について語る。

論考/はちこ「中華BL二十五年の歩み――誕生、発展、規制、そして再出発」
日本では今まであまり知られてこなかった中華BL文化史。どのように生まれ、なぜ独自の進化を遂げたのか。中国のオタク・若者文化に詳しい著者が鮮やかに分析する。

小説/綿矢りさ「パッキパキ北京」
コロナ禍の北京に単身赴任中の夫が弱っている……乞われた妻の菖蒲は利かん坊の愛犬を連れ中国に乗り込んだ! 昨冬から春にかけて実際に北京に滞在した著者による“採れたて中国”が鮮烈な痛快作!

【対談】ヤマザキマリ×ニコル・クーリッジ・ルマニエール「『人類三千年の幸福論』刊行記念 老いの神髄は「良質の業(カルマ)」にあり」
人生100年時代と言われる昨今、人は「老い」をどう考えるべきか。『人類三千年の幸福論』刊行を記念して、人間を大きな視座で捉える二人が再び対話する。

【追悼 菅野昭正】
亀山郁夫「「枯淡」の輝き」
野崎歓「比類なき師」
堀江敏幸「いま暇ですか、時間はありますか。」

【第八回渡辺淳一文学賞発表】
受賞作は古谷田奈月『フィールダー』。受賞のことば、選考委員の浅田次郎氏、小池真理子氏、髙樹のぶ子氏、宮本輝氏の選評を掲載。

【第三十八回詩歌文学館賞発表】
受賞作は詩部門・齋藤恵美子『雪塚』、短歌部門・小池光『サーベルと燕』、俳句部門・星野高士『渾沌』。受賞のことば、選評、受賞作抄録掲載。

【第48回すばる文学賞】
みずみずしく意欲的な力作・秀作をお待ちしています。募集要項は http://subaru.shueisha.co.jp/bungakusho/  をご覧ください!

連載小説、対談、エッセイ、コラム等、豊富な内容で毎月6日発売です。