すばる7月号、好評発売中です!
2023年06月06日更新
小説は古川真人さんの「港たち」、足立陽さんの「プロミネンス☆ナウ!」が登場!
桜庭一樹さんと「二丁目の魁カミングアウト」のミキティー本物さんの対談、
「ウクライナの核危機」についての青来有一さんの講演など
「今」を見つめるための企画が盛りだくさん!
安達茉莉子さんの新連載も始まります!
【小説】古川真人「港たち」
家族があつまるのは、いかにも、ひさしぶりだった。その、ひさしぶりの者たちを、内山敬子は眠たげな目で眺めまわす――感染症の影響で、島もまたひとの往来が絶えており、家族が一堂に会するのは実に一年半ぶりなのだった。
【小説】足立陽「プロミネンス☆ナウ!」
小学六年生の歩は、私立の小学校から転校して叔父のところに預けられている。「ゲージツ家」を名乗る叔父に廃車解体ヤードでの部品漁りに付き合わされるうち、褐色の肌の少年と友達になり――
【新連載】安達茉莉子「書きあぐねて山河あり」
創作に行き詰まったとき、ふと前を見やるとそこには山河が。北軽井沢浅間北麓の森のなかを歩く、連載第一回。言葉と深く向き合うためのフィールドワーク、始まります!
【シリーズ対談】桜庭一樹×ミキティー本物「アイドルもファンも一緒に成長し、ずっと活動が続けられる時代へ」
桜庭氏が注目するクリエイターと対話するシリーズ、第三回のお相手は、「二丁目の魁カミングアウト」のミキティー本物さん。音楽性、運営方針、新たなアイドル像について語りあう。
【ウクライナの核危機 林京子を読む】第一部 講演/青来有一「林京子が言い残したこと」
生前の林京子との関わりから、いま彼女なら何を考え、どんな言葉を発するかに思いを巡らす。オバマ大統領の広島訪問の際、「オバマさん」と親しみを込めて書き記した彼女を通し、文学の力を考える。
【ウクライナの核危機 林京子を読む】第二部 シンポジウム/川村湊×青来有一×宮内勝典×村上政彦×森詠「いま文学者として何ができるか」
作家・評論家として核の脅威や戦争と向き合ってきた登壇者たち。林京子の創作を通して、改めて文学によって創造すべき「未来」について考える。
【対談】池澤夏樹×黒川創「世界を描く、ということ」
今春、池澤氏は近代日本を描いた歴史小説『また会う日まで』を、黒川氏はサハリン紀行・随想『世界を文学でどう描けるか』を刊行した。旅に創作の源を見つけてきた二人が、地球を自由に行き来できる日々が戻った今、語り合うこととは?
【講演】朝井まかて「鷗外夫人の恋」
「悪妻」と評されることもある森鷗外の妻、志げ。彼女の内面に朝井氏が潜り込み、その実像を一人称で語り直す。現代的な家族観を持つがゆえに葛藤し、夫に促され執筆した小説では感受性と観察力を発揮する。文学で響き合う夫婦の姿が見えてくる。
【第48回すばる文学賞】
みずみずしく意欲的な力作・秀作をお待ちしています。募集要項は http://subaru.shueisha.co.jp/bungakusho/ をご覧ください!
連載小説、対談、エッセイ、コラム等、豊富な内容で毎月6日発売です。
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グリフィスの傷
千早茜
からだは傷みを忘れない――「傷」をめぐる10の物語を通して「癒える」とは何かを問いかける、切々とした疼きとふくよかな余韻に満ちた短編小説集。