すばる4月号、好評発売中です!
2025年03月06日更新

池澤夏樹さんの小説、角幡唯介さんの紀行、宇都宮ブレックスの渡邉裕規さんのエッセイが新連載としてスタート!
異なる風味を堪能できる春の一冊です。
【新連載】
池澤夏樹「天路歴程」
その朝スダナはいつものように、まずマントラを唱えながら門前に並ぶマニ車を回し、読経し、勉強を始めた。と、突然老師に呼び出され、こう告げられる。「…俗世に出て、生きている人たちを見てきなさい…おまえ自身にとってこれは巡礼となるだろう」
【小説】
小山内恵美子「人心地」
「葉子おばさん、おひさしぶりです」遠方に住む弟の娘・真由から突然の電話を受けた葉子。今晩泊めてもらえないかと言う大学生の姪を急遽、家に迎え入れることになるが……。
【連作 断識芸人】
辛島デイヴィッド「トウキョウ・ユニバース・シティ!」
ようこそ≪スーパー・トウキョウ・ユニバース・シティ!≫へ!「白(シラ)バス」にご搭乗いただき、専用端末から、かつて「ジュギョウ」と呼ばれていた当園自慢のアトラクションをご自由に組み合わせください。
【連載第2回】
小川洋子「劇場という名の星座 内緒の少年」
その少年は、劇場のなかにいる。役者が詩集を読みながら出番を待つ舞台袖、料理上手なナターシャさんが切り盛りする楽屋食堂、楽屋と舞台をつなぐエレベーター……邪魔にならないよう隅から隅へ、少年は毎日劇場を歩き回る。
【新連載】
角幡唯介「裸の大地 第三部 エルズミア」
地理的にも文化的にもグリーンランドから近く、古くから犬橇で容易に渡っていける猟場であったエルズミア島。この十年、極地旅行の技術を磨き実力がついても渡ることは叶わなかったその地に、ついに乗り出していく――
【新連載】
渡邉裕規「ナベのくちから」
宇都宮ブレックスの渡邉裕規選手の連載が始まります! プロバスケットボールの選手でありながら、ラジオのパーソナリティや農業の活動もする異色の存在。言葉、食べ物など「くち」をとおすことの大切さをお聞きします。
【村田沙耶香『世界99』刊行記念エッセイ】
ジャンルーカ・コーチ「村田沙耶香の銀河の空飛ぶ円盤」
待望の最新作発売に寄せ、いま世界で村田沙耶香がどう読まれているかを各国の翻訳者に伝えてもらいます。まず一人目、イタリア語のコーチさん曰く、村田作品は「大きくて不思議な銀河」。
竹森ジニー「「本当の本当」を探す旅」
二人目、英語翻訳者のジニーさんは昔から村田さんに注目し多くの作品を訳されてきました。四月には『消滅世界』の出版も。そんなジニーさん、村田作品の根底には共通して或る特別な眼があると指摘します。
アストギク・ホワニシャン「この世界をアルメニア読者も知っている」
三人目は、アルメニア語翻訳者のアストギクさん。アルメニア語版『コンビニ人間』は、2020年秋、コロナ禍と戦争の最中に出版されました。すると、読者の反応は……。
【エッセイ】
大鶴義丹「最後のアングラ俳優・二幕」
作者は劇団の子として70年代に育ち、80年代と共に思春期ウィ迎えた。その頃父・唐十郎と母・李礼仙の関係も大きな変化の時が訪れていた。劇団の主演女優である母が、85年の状況劇場の公演『ジャガーの眼』に出演しなかったのだ……。
【紀行】
大崎清夏「自然(ピュシス)を浴びに、ヴェネチアへ行く」
ヴェネチア・ビエンナーレに参加中の現代美術家・毛利悠子さんの作品を見に、2024年11月ヴェネチア・マルコポーロ空港に降り立った大崎さん。路地と橋だらけのユニークな街を歩きながら、目にしたこと、考えたことを綴ります。
【すばるクリティーク】
奥憲介「「新しい人」の世界文学――大江健三郎・アレクシエーヴィチ・尹東柱」
「読むことの失地回復を目指し」た著者が、「時間や距離、時に国家も民族も超えうる経験であり、交信、思考、創造である」読書という行為について、三人の作家の作品を読みながら論じる。
【対談】
野崎歓×塚本昌則「菅野昭正さんのいた場所」
仏文学者・翻訳家・文芸評論家として活躍した菅野昭正氏が亡くなってまもなく二年となる。昨秋、世田谷文学館で開催された、氏の著作にちなんだ「小説と映画の世紀展」のイベントでは、教え子ふたりが熱く語り合った。
【第49回すばる文学賞】
みずみずしく意欲的な力作・秀作をお待ちしています。募集要項は http://subaru.shueisha.co.jp/bungakusho/ をご覧ください!
連載小説、対談、エッセイ、コラム等、豊富な内容で毎月6日発売です。
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「新年の抱負」にまつわる思い出と、目標との付き合い方について