
内容紹介
その一言が、謎を呼ぶ――。
自由律俳句の伝道師といわれる俳人・虚池空白と、編集者の古戸馬は、本の企画のため、世の中の落書きや看板などに落ちている言葉を、詠み人知らずの名句〈野良句〉として集めている。
そんな彼らが手にした〈野良句〉の裏には、喜怒哀楽に満ちた、それぞれの秘密が隠されていた――。
行きつけのバーの紙ナプキンに書かれた「柱に当たって月消し帰る」、急逝した作家が一筆箋に残した「金拾お我より見つけろ白は黒」、夜の動物園のキリンの写真と共にSNSに投稿された「おりのなかキリンしかしらないこわい」、消息を絶った自由律俳句の天才が箸袋に残した「あかい雨降らばいつかの帰路」など、言葉の裏に潜む人間の愛憎や秘密、時にはある犯罪を二人が解き明かしていく。
極上の俳句ミステリー誕生!
プロフィール
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森晶麿 (もり・あきまろ)
1979年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。日本大学大学院芸術学研究科博士前期課程修了。2011年、『黒猫の遊歩あるいは美学講義』で第1回アガサ・クリスティ―賞受賞。〈黒猫シリーズ〉の他『探偵は絵にならない』『切断島の殺戮理論』『名探偵の顔が良い 天草茅夢のジャンクな事件簿』『あの日、タワマンで君と』等著書多数。
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虚池空白の自由律な事件簿
森昌麿
自由律俳句の伝道師といわれる俳人・虚池空白と、編集者の古戸馬は、本の企画のために、詠み人知らずの名句を〈野良句〉として集めている。
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森晶麿「その一言が謎を呼ぶ 日常生活から生まれるミステリー」
街に落ちている様々な一言を自由律俳句、通称〈野良句〉に見立ててその謎を解いていくという、俳句ミステリーの魅力に迫る。