内容紹介
緑生い茂る山の中、ぽつんと佇む「森野古家具店」。
そこには、過去の沁みこんだ家具たちが、各々の物語をたずさえ集まってくるのだった――。
数多の「生命」の気配が宿る古家具を繕う、家具職人見習いの・鴻池さん。
家具が呼びおこす記憶とともに、それぞれの「あの日」を巡る、5つの静謐で濃密な連作短編。
一.「花盛りの椅子」――東日本大震災
二.「巣籠り箪笥」――伊勢湾台風
三.「万祝い襖」――関東大震災
四.「焼土鏡」――阪神淡路大震災
五.「私たちの寝床」――再び、東日本大震災
プロフィール
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清水 裕貴 (しみず・ゆき)
1984年千葉県生まれ。2007年武蔵野美術大学映像学科卒業。2016年三木淳賞受賞。2018年「手さぐりの呼吸」で「女による女のためのR-18文学賞」大賞を受賞し、翌年に受賞作を改題した連作短編集『ここは夜の水のほとり』(新潮社)を刊行。写真家、グラフィックデザイナーとしての表現も精力的におこなっている。
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小池真理子
人生を狂わせるほどの秘密ではなかった。――そのはずだった。廻り続ける「生」への不安を克明に描ききった、原稿1100枚に及ぶ傑作大長編。