内容紹介
緑生い茂る山の中、ぽつんと佇む「森野古家具店」。
そこには、過去の沁みこんだ家具たちが、各々の物語をたずさえ集まってくるのだった――。
数多の「生命」の気配が宿る古家具を繕う、家具職人見習いの・鴻池さん。
家具が呼びおこす記憶とともに、それぞれの「あの日」を巡る、5つの静謐で濃密な連作短編。
一.「花盛りの椅子」――東日本大震災
二.「巣籠り箪笥」――伊勢湾台風
三.「万祝い襖」――関東大震災
四.「焼土鏡」――阪神淡路大震災
五.「私たちの寝床」――再び、東日本大震災
プロフィール
-
清水 裕貴 (しみず・ゆき)
1984年千葉県生まれ。2007年武蔵野美術大学映像学科卒業。2016年三木淳賞受賞。2018年「手さぐりの呼吸」で「女による女のためのR-18文学賞」大賞を受賞し、翌年に受賞作を改題した連作短編集『ここは夜の水のほとり』(新潮社)を刊行。写真家、グラフィックデザイナーとしての表現も精力的におこなっている。
清水裕貴×小倉ヒラク 対談
清水裕貴×いとうせいこう 対談
新着コンテンツ
-
お知らせ2024年12月06日お知らせ2024年12月06日
すばる1月号、好評発売中です!
2025年こそ、たくさん本を読む! そんなあなたへ贈る「読書」特集は朝井リョウさん×三宅香帆さんの対談など読み応え抜群!
-
連載2024年12月06日連載2024年12月06日
ナモナキ生活はつづく
第1回:春は自転車に乗って
作って洗って掃除して…しんどくて愛おしい”生活”エッセイ。
-
新刊案内2024年12月05日新刊案内2024年12月05日
冬と瓦礫
砂原浩太朗
「あんた……新幹線、途中で止まってるんやで」「行けるところまで行って、あとは歩くって」自らの体験による震災文学。
-
新刊案内2024年12月05日新刊案内2024年12月05日
華の蔦重
吉川永青
大河ドラマの主人公・蔦屋重三郎の粋でいなせな一代記!!
-
インタビュー・対談2024年11月29日インタビュー・対談2024年11月29日
新庄 耕×ピエール瀧「小説と映像、溶け合う境界」
地面師たちの過去を描いた、文庫オリジナルの新作短編集。ドラマで法律屋の後藤を演じたピエール瀧は、本書をどのように楽しんだのか?
-
インタビュー・対談2024年11月26日インタビュー・対談2024年11月26日
京極夏彦「主人公は書籍流通の仕組み。でき上がったらお役御免です」
『書楼弔堂』が今作でついに完結。シリーズのそもそもの始まりから、『霜夜』に登場するゲストの人選まで、インタビューで最新作を深掘りしてみた。