プロフィール
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宮本 輝 (みやもと・てる)
1947年兵庫県生まれ。77年「泥の河」で太宰治賞、78年「螢川」で芥川賞を受賞。87年『優駿』で吉川英治文学賞を受賞。2004年『約束の冬』で芸術選奨文部科学大臣賞文学部門、09年『骸骨ビルの庭』で司馬遼太郎賞を受賞。著作に、「流転の海」シリーズ、『水のかたち』『田園発 港行き自転車』『草花たちの静かな誓い』『灯台からの響き』など。10年秋、紫綬褒章受章、20年春、旭日小綬章受章。
担当編集より
宮本輝さんの最新作『灯台からの響き』が発売されました。
本作は、妻を亡くした中華そば店の店主が、亡き妻の人生を追って旅をする、滋味あふれる長編小説です。
【あらすじ】
板橋の商店街で、父の代から続く中華そば店を営む康平は、一緒に店を切り盛りしてきた妻を急病で失って、長い間休業していた。ある日、分厚い本の間から、妻宛ての古いはがきを見つける。30年前の日付が記されたはがきには、海辺の地図らしい線画と数行の文章が添えられていた。差出人は大学生の小坂真砂雄。記憶をたどるうちに、当時30歳だった妻が「見知らぬ人からはがきが届いた」と言っていたことを思い出す。
なぜ妻はこれを大事にとっていたのか、そしてなぜ康平の蔵書に挟んでおいたのか。妻の知られざる過去を探して、康平は旅に出る――。
市井の人々の姿を通じて、人生の尊さを伝える傑作長編。
読んでいるうちに、日本各地の灯台を訪れる康平と一緒に旅をしているかのように、情景が胸に迫ってくる作品です。ぜひご一読ください。
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「青春と読書」公式サイトにて、著者インタビューが掲載されています。
http://seidoku.shueisha.co.jp/
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