第10回渡辺淳一文学賞が木下昌輝さんの『愚道一休』に決定!
2025年04月01日更新
純文学・大衆文学の枠を超えた、人間心理に深く迫る豊潤な物語性をもった小説作品を顕彰する渡辺淳一文学賞。
本年度は、木下昌輝さんの『愚道一休』に決定しました。おめでとうございます!!
木下昌輝『愚道一休』

【内容紹介】
「立派なお坊さんになるのですよ」
母の願いを受けて、安国寺で修行する幼い千菊丸だが、禅寺は腐敗しきっていた。怠惰、折檻、嫉妬、暴力。ひたすら四書五経を学び、よい漢詩を作らんとすることをよすがとする彼の前に将軍寵臣の赤松越後守が現れ、その威光により、一気に周囲の扱いが変わっていく。しかし、赤松は帝の血をひく千菊丸を利用せんとしていることは明らかだった。
建仁寺で周建と名を改め、詩僧として五山の頂点が見えたのにも拘わらず、檄文を残して五山から飛び出して民衆の中に身を投げる。本当の救いとは、人間とは、無とは何なのか。腐敗しきった禅を憎み、己と同じく禅を究めんとする養叟と出会い、その姿に憧れと反発を同時に抱えながら、修行の道なき道をゆくのだった。己の中に流れる南朝と北朝の血、母の野望、数多の死、飢餓……風狂一休の生そのものが、愚かでひたすら美しい歴史小説の傑作。
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