内容紹介
鳳になって大空を羽ばたかんと岡山城へ出仕した若き吉備藩士・滝田蓮三郎。しかし故あって17歳で永蟄居の身となり故郷の金谷に戻される。それでも蓮三郎は心のどこかでじきに恩赦が出て、再び羽ばたく時が来ると信じていたが、無情にも歳月は流れ、次第に世から忘れ去られていく。屋敷の離れで暮らし、大兀僧と揶揄されながらも菜園作りに精を出し、文武両道の塾を開き、身分を問わず金谷の人々に学問、医学、剣術を教えていた。そんな蓮三郎に15年ぶりに再出仕の報せが。しかし、その使命はあまりに惨い朝命であった。
史実「神戸事件」をもとに、知られざるラストサムライを描いた幕末時代小説。
プロフィール
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赤神 諒 (あかがみ・りょう)
1972年、京都府生まれ。同志社大学文学部卒業。私立大学教授。博士(法学)、弁護士。2017年「義と愛と」(のち『大友二階崩れ』に改題)で第9回日経小説大賞を受賞しデビュー。他の著書に『大友の聖将(ヘラクレス)』『大友落月記』『計策師 甲駿相三国同盟異聞』(第23回大藪春彦賞候補作)『立花三将伝』『太陽の門』『仁王の本願』『はぐれ鴉』(第25回大藪春彦賞受賞)『佐渡絢爛』(第13回日本歴史時代作家協会作品賞受賞)『碧血の碑』『我、演ず』ほか。
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寺地はるな
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