イベント情報

『劇場という名の星座』刊行記念トークイベント 帝国劇場と私

『劇場という名の星座』(集英社)の刊行を記念して、著者・小川洋子さんのトークイベントの開催が決定いたしました。抽選で250名様を無料ご招待いたします。
本作は昨年惜しまれつつ一時休館した、帝国劇場を舞台に紡がれた短編集。
執筆にあたっては、俳優・劇場スタッフ・関係者への取材が重ねられました。
今回のイベントでは、舞台を中心に多方面で活躍中の俳優・井上芳雄さんをゲストにお招きし、在りし日の帝劇の思い出を語り合います。

■日時
2026年4月24日(金)13時30分開場 14時開演 15時30分終演予定

■会場
都内某所(詳細は当選時にお知らせいたします)

■登壇者

小川洋子
小川洋子(作家)
井上芳雄(俳優)

■応募期間
※応募受付は終了いたしました。イベントの様子は後日記事化し公開予定です。

■主催
株式会社 集英社・公益財団法人 一ツ橋綜合財団

特設サイト

特集・帝国劇場 小川洋子 著「劇場という名の星座」出版記念

エンタメ特化型情報メディア「SPICE」にて、 著者・俳優・帝劇関係者のインタビューや特別対談などを掲載中!

URL:https://eplus.jp/teigeki_seiza

刊行記念キャンペーン

――帝劇に“幸運の椅子”と呼ばれる席が一脚あるのをご存知ですか? 客席ではなく、ロビーの壁際や柱の陰にあって、お客さまたちがパンフレットを読んだり、お友だち同士談笑したりする、あのホワイトベージュの椅子のことです。

本書の一篇「こちらへお座りください」では、帝国劇場にあった“幸運の椅子”のいいつたえと、座った人に訪れるささやかな幸せの様子が描かれています。

このお話にちなみ、あなたが帝劇で体験した“幸運”のエピソードをXにて大募集!

『劇場という名の星座』刊行を記念したプレゼントキャンペーンを実施いたします。

〈キャンペーン内容〉
あなたが帝国劇場で巡り合った“幸運”の思い出を、指定のハッシュタグを添えた投稿で教えてください。

ご投稿いただいた方の中から、抽選で5名に帝劇 Legacy Collection「帝劇ブックカバー」をプレゼントいたします。

帝国劇場クロージング特設ページ

■応募方法

「あなたが帝国劇場で巡り合った“幸運”の記憶」について、

①#劇場という名の星座

②#帝劇での幸運

の2つのハッシュタグを添えてご投稿ください。

■応募締切

※締切延長
2026年5月10日(日)23:59まで

■注意事項

・当選者へのご連絡は、5月下旬にX内のDMにておこないます。必ず「集英社文芸書」アカウントをフォローしたうえ、公開アカウントからご応募ください。

・抽選結果について個別のお問い合わせには応じかねます。

・抽選は「#劇場という名の星座」「#帝劇での幸運」の両方のハッシュタグがついた投稿のみ対象となります。片方のみ記載された投稿は対象外になります。

・賞品のブックカバーは市販の文庫本サイズになります。

・ご応募いただいたエピソードは、本作プロモーションに使用する可能性がございます。

書評

星々をつなぐ見えない想い

あわいゆき

 星座に疎くても、オリオン座はわかる。夜空を見上げるとオリオン座を探しがちなひとは、一定数いるはずだ。星座を見つけられるのは、星々を結びつけた完成形を知っているからに他ならない。しかし、星々のあいだには本来、線など引かれていない。私たちは見えない線を、どのように見ているのだろう?
 二〇二五年二月末から一時休館している帝国劇場を舞台にした本作は、長きにわたる劇場の歴史を駆け抜ける八本の短編が収録されている。そして主に登場するのは舞台にあがって名を残す役者の面面ではない。舞台を裏から支え、あるいは観劇をしにきた、名前が表に出ないかたちで劇場に関わった人々だ。「ホタルさんへの手紙」では劇場を訪れた盲目の男性と、彼を誘導する案内係のひとが、「スプリングゲイト」では劇場内を知り尽くした幕内係のひとが、「サークルうてな」ではサークルを結成した俳優さんの付き人と通訳、そして楽屋周りを清掃する楽屋係のひとが登場する。
 そして本作では帝国劇場の舞台を、暗闇に浮かぶ美しい星座に見立てる。夜空に浮かんでいるすでに消滅した星々の
光—過去にいた生き物たち—を舞台のうえで再現するのが役者。そして役者を裏で支えている多くのひとたちの「想い」が、星座をつくる見えない線を担っているのだ。見えない「想い」をつなぐことで観客の心を震わせる演劇を見せ、歴史を紡いできた――だからこそ帝国劇場には「想い」によってうまれた、人間とは異なる存在もときに集う。現実と非現実のあいだに連れていかれるような読み味は作者の持ち味であり、演劇をみるときの、あるいは星座を眺めているときの心地にも似ている。
 それだけではない。八つの物語を通じて見えない線を見ようとする本作は、作者をはじめ多くの出版関係者の帝国劇場への「想い」をつないでうまれている。だからこの本自体がひとつの星座にもなっているのだ。八つの星をつないで完成した見事な星座に、ぜひ見惚れてほしい。

あわい・ゆき●書評家、ライター

「青春と読書」2026年3月号転載