内容紹介
好意も性愛もその喪失も
地球上でずっとくり返されてきたことで、
誰もがみなワンオブゼムであるのだ。
――江國香織氏(書評より抜粋)
砂浜で出会った言葉の通じぬ異郷の二人。
共に陸の上を夢見る海藻と一匹の魚。
資源の少ない島内を旅しながら生計を立てる宝石拾いと真珠採り。
湖の対岸の大きな山に想いを寄せる小さな山。
人と人、生物と生物、自然と自然。
一対一の関係のなかで交わされ、育まれる「好意」という感情。
目に見えぬその内実をゆたかな言葉で描き出した、
芥川賞作家によるかつてない恋愛小説集。
生まれ持った寿命が大きく異なる二人の恋をつぶさに写し取る「大差螺旋のスケッチ」を収録。
プロフィール
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井戸川 射子 (いどがわ・いこ)
1987年兵庫県生まれ。関西学院大学社会学部卒業。2018年に第一詩集『する、されるユートピア』を私家版にて発行。19年に同詩集で第24回中原中也賞、21年に小説集『ここはとても速い川』で第43回野間文芸新人賞、23年に『この世の喜びよ』で第168回芥川龍之介賞、25年に『無形』で第75回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞、同年、第10回早稲田大学坪内逍遥大賞奨励賞を受賞。他の著作として、詩集に『中座を横から見たscene』、小説に『曇りなく常に良く』『移動そのもの』『私的応答』『舞う砂も道の実り』などがある。
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